コロナ禍で外出の機会が減ったせいか、かなり太ってしまいました…。
最近は空き時間に散歩をするようにしていて、綺麗な桜に癒されております。
さて、今回のテーマは「2021年4月~2022年3月に使える補助金・助成金」です。
本来は3月25日頃に情報提供をする予定だったのですが、どうも普段と比べて国や地方自治体の動きが遅いようです。これからも新たな情報が出てくるかと思いますので、機会があれば情報提供をしていきたいです。
では、現時点で分かっている「役に立つかもしれない補助金・助成金」を紹介してまいります。
★生産性革命推進事業に係る補助金
ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金の3つから構成される定番補助金です。2023年3月までは継続する事が確定しており活用方法もほぼ固まっている事から、非常に利用しやすい制度です。
下表はそれぞれの補助金の特徴をまとめたものです。新型コロナウイルス感染症の影響が継続している事を受けて、どの補助金も「一般型(もしくは一般枠)」と「新特別枠」に分かれていますが、持続化補助金はどちらの枠で申請されるか悩まれる方が多いと感じたため、分けて掲載しています。
前回からの続きにはなりますが、「早くやった方が有利」という構図が成り立っており、全ての補助金で回を重ねる毎に採択率が顕著に低下しています。ただ、IT導入補助金と持続化補助金で、「不採択になったけれども落ちる理由が見当たらないので申請内容を全く変えずに再申請したら採択された」というケースがそれぞれ1件ずつありました。運の要素も少なからずあるので、投資時期に余裕を持って申請される方が安心かと思います。
採択率がどうなるかは蓋を開けてみないと分からないような所もありますが、予算の増額や他の補助金(事業再構築補助金)への申請者流出によって、2021年3月までと比べると幾分楽になるのではないかと予想しています。予算規模は2,900億円から3,500億円に増額されており、補助率低下や事業再開枠廃止によって採択1件あたりの補助金額が下がるため、採択者の総数はほぼ間違いなく増加します。
・生産性革命推進事業に係る補助金の予算額
2020年4月~2021年3月
1,200億円(当初予算・一般枠用)+1,700億円(補正予算・特別枠用)
2021年4月~2022年3月
1,200億円(当初予算※・一般枠用)+2,300億円(補正予算・特別枠用)
※当初予算は「3年間で3,600億円」なので、1,200億円という数値はあくまで目安です。
また、「事業再構築補助金」という超大型補助金にチャレンジされる方が多く、周りの専門家は「ものづくり補助金や持続化補助金に関する問い合わせが明らかに減った」と口を揃えて言っています。
春先の傾向が年度を通して継続するとは限らないので何とも言えませんが、採択率上昇を期待して申請されるのは十分アリだと思います。
★システムやサーバーなどを導入する時の補助金・助成金
PCやディスプレイのようなどの業種でも自由に使えてしまう設備・備品は、「汎用性が高い」と見なされて、多くの補助金・助成金では対象外物件です。サーバー本体やMicrosoft社製品(Office、RDPライセンスなど)も同じく汎用性が高いと見なされる事が多いですが、「テレワーク助成金」を始めとした従業員の働き方を改善する事を目的とした一部の助成金は例外的に対象となります。ただ、現時点で2021年4月以降の助成金情報が公表されていないため、分かり次第ご紹介したいと思います。
サーバーやMicrosoft社製品などの汎用性が高いものでなければ、「持続化補助金(新特別枠)」や「IT導入補助金(C類型・D類型)」が活用しやすいです。
「持続化補助金(新特別枠)」についてこの場で詳しく紹介したかったのですが、まだ公募に関する情報が出てきておりません。CRMや労務管理に関するシステムの導入など幅広い用途で活用できるので、こちらも情報が入り次第ご紹介できればと思います。
★補助金・助成金の調べ方
いつどういった補助金・助成金が公募されているかを幅広く調べたいという方には、「ガイドブック」の活用をお勧めしております。かなり分厚いですが、国と県の施策は概ね把握可能です。
インターネットで「〇〇県 施策ガイドブック」と検索すると大体出てくるので、興味のある方は一度お調べいただければと思います。
国、愛知県、岐阜県のガイドブックを載せてみました。
4月1日からは2021年度なので、新しいものをダウンロードしてご活用ください。
(「2021年度中小企業施策利用ガイドブック」は 4月2日12時以降に配布が開始される予定です)
★「事業再構築補助金」について
「この情報を待っていた!」という方もいらっしゃるかと思うのですが、補助金を活用するまでの流れが結構複雑なので、さらっとまとめてみました。まず、事業再構築補助金の内容については下記のホームページからご確認ください。
・事業再構築補助金HP https://jigyou-saikouchiku.jp/
この補助金の主な特徴は次の通りです。
・「補助上限6,000万円」と金額が非常に大きい。
・採択予定件数が55,000件と非常に多い。
・建物が補助対象。(土地は対象外)
・「事業再構築指針」に沿った計画を立てる必要がある。
・補助金額が3,000万円以上の場合は金融機関への相談が必要。
・初回締め切りは2021年4月30日
・申請書は15ページ以内。(ものづくり補助金は10ページ以内、持続化補助金は8ページ以内)
・審査項目はものづくり補助金と共通した部分が多い。
・加点項目が非常に少ない。
今年1月から2月にかけて問い合わせが多かったのですが、思ったよりも事業再構築指針の内容が厳しかった事もあり、申請を見送る事業者の方もいらっしゃいます。直前に相談しても金融機関が応じてくれない可能性があるため、補助金額を3,000万円以上で申請される方は早めに窓口に行かれる事をお勧めします。
初回締め切りにどれだけの応募があるかは分かりませんが、それなりの件数になるのではないかと思います。予算消化が早いと採択率が落ちますので、無理のない範囲でお急ぎください。
情報が入り次第ご紹介したいと思います!
【寄稿者】
株式会社オフィスむしか / 虫鹿 真司(むしか まさし)